【読書感想文】僕のコーチはがんの妻
私の好きなことの一つに読書があります。
漫画・エッセイ・小説・コラムに評論までとにかく文字であれば何でも読みます。
去年(2020年)は約400冊読みました。コロナによる自粛も相まってお家時間が増えたおかげでしょうか。
せっかく読んだのだから、その中から是非皆さんに読んでほしいという本をピックアップして読書感想文を書いていこうかなと思います。
今回紹介したい本はこちら
僕のコーチはがんの妻
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朝日新聞で藤井満さんが連載していたコラムが1冊の本になりました。
結婚20周年目前で妻ががんになった記者である僕(藤井満)。妻の負担を減らそうと妻から料理を教わることに。今まで任せきりで家事をしてこなかった僕に妻はビシバシと家事を叩き込む。そんな日々はやがて闘病生活のオアシスになっていった。だけど病気は僕の妻をどんどん蝕んでいく…。
身近な人が病気になって弱っていく。
それを見守るのはどんなに辛いことだろうと胸が締め付けられる一冊です。
妻の病気が分かった時から優しく読みやすい文体で綴られています。新聞での連載ですが堅苦しいところは一つもなく、ただひたすらに僕と妻の大切な日々が紡がれていきます。
ときおり綺麗な写真や生活を切り取った一枚、妻が描いたイラスト、妻が僕に叩き込んだレシピを交えてあり読み心地は非常にフランク。
読み進めるうちに僕と妻の日常やこれまでの思い出があまりに優しく平凡な日々でいつしか友人のような身近ささえ持ってしまい、それがなおさら読み進める辛さを助長してしまうのです。
果たして二人はどんな生活をして、どんなふうに病気と闘い、どうやって本が完結していくのか。
あなたに愛する人がいるなら、ぜひ読んでほしい一冊です。
横にいる愛する人と肩を寄せ合いながら読んでみてください。