その日綴り

私の備忘録

夫に何が残せるか

f:id:suppinkanichan:20211116152517p:plain

ふと、夫を残してこの世を去ることになったら私は夫に何が残せるだろうかと考えた。

夫は5歳上だが健康体で大病もほとんどせずに生きてきた。一方私は幼いころから薬が手放せない虚弱体質で長生きできる自信は微塵もない。

私はたぶん夫を残して先に死ぬんだろうなぁと謎の自信だけはある。

それに私はASDという特性がある。

ASD患者は平均より18年短命という記事をどこかで読んだ。それは生きる中でのストレスを感じやすいASD患者の自殺率が平均寿命を下げているという話だったが、ASD治療での投薬やストレスによるものも影響しているとも書いていた。

私は精神疾患を持っていて持病のほかにその薬も飲んでいるしストレスにも弱い。

そうなるとやはり夫を残してこの世を離れることになる確率は十分ある。

ということは私は夫に何かを残してあげられるということ…。

何かとは何だ。

 

私たちは子ども授からないと決めたから子どもは残せない。

例え授かったとしてもその子どもが夫に寄り添ってくれるとも限らないし、親のための子どもというのも嫌なのでそもそも却下。

 

ではお金はどうだろう。

これから現役で働いたとしても私では夫婦が細々と暮らしていけるくらいの預貯金さえ残せるか怪しい。病気や事故、車の修理買い替えなどの想定外の出費にお金は消えていくだろうし、残念ながら高給取りにはなれないだろう。頑張るが、どう考えても難しい。

そうなるとお金はあんまり残してやれない。

 

もしかして私は夫にきちんと形として残してやれるものって少ないのでは?

そりゃあ服とか物とかは死んでも残るし、きっと夫はそれを抱えて離さないだろう。遺言書には『私のものは全部捨てろ!燃やせ!』と書く気ではいる。だってこれ以上モノが増えたら我が家で夫がモノに埋まってしまうもの。

そう思うと私が夫のために残せるものって全然ないんだなと実感する。

モノが残せないなら知恵を残すしかない。

 

我が家の金銭管理は私が執り行っている。

夫は金銭を管理できな過ぎて付き合った当初、1人で暮らしていけてなかった。

私が同棲という形で介入したから生きていけたものの私と一緒に暮らしていなかったら今頃きっと恐ろしいことになっていたと思う。

金銭管理というか金銭に関する危機感が薄いのだ。

1度私が倒れたり急逝したら金銭面はどうするのかと聞いてもぽやんとしていた。

私が急逝して口座が凍結したらお金を引き出せなくなるのをわかってないし、私が突然倒れて手術が必要になったら夫は高額療養費制度に申請も難しいのでは…と戦慄する。

一応ちみちみと夫に金銭に関する知恵は授けているつもりだが、やっぱり生来の気質は浪費家なのでピンと来てるのか来てないのか…。

私が死ぬまでにはなんとか金銭関係のもろもろを整えて夫にマニュアルでも作っておこう。

夫が1人になっても金銭で困らないように。

 

夫は家事も最低限はできるが、正直すごく上手なわけではない。

1人暮らしの時は洗濯機についている柔軟剤投入口を知らずにそのまま投入していたし、野菜も玉ねぎしか買ったことはなく冷蔵庫はすっからかんだった。

初めて夫の家に泊まった時の朝ごはんにチュロスがでてきたのを今でも覚えている。

いまだに洗い物の洗い残しを自身で発見しては自分で自分に説教しているし、シーツ替えは不器用なため上手くできないし、この間は2枚重ねの羽毛布団の仕組みが理解できずにぷんぷんと怒っていた。

ただ夫は優しくて素直なので頼めばやってくれるし面倒な力仕事は率先してやってくれる。「俺やるから」と私がやっている家事を途中交代してくれる時もある。

やってくれてるしいいや、とならないのは素直にすごいなぁと思う。

夫の家事スキルや共働きの現状を考えるとできるだけ家事は簡略化するに限る。

ドラム式洗濯機を導入してから一気に家事の手間が一気に減ったことから、やっぱりお金はかかるけど長い目で見て家電のクオリティアップは欠かせない。

今の家は狭いのでそれも難しいが、私が死ぬまでには引っ越すだろうと見越して少しずつそこら辺を整えてていきつつ、夫の家事スキルアップを画策していこうと思う。

ちなみに今一番欲しいのは食洗器。

 

終活まではいかないけれど、夫のためにコツコツと備えていこうと思う。

夫の食生活を最近変えたからか順調に痩せても来ているし、このまま引き続き健康もコツコツと(私は痩せず…)。

コツコツコツコツ…がんばろう。